ウグイスの声と語学
中学、高校、大学と日本で10年間も語学を学びましたが、授業ではみんなほとんど下を向いていました。一度も「発声」について教えてもらった記憶がありません。
同居していた叔母は、中学の音楽の先生で声楽家でもありました。 テレビで一緒に 字幕版の西部劇を見ていた時に、彼女が言った言葉を今でもよく覚えています。 「英語は発声が全然違うね!」
初めてウィーンの私達を訪れた時も、現地の人たちがしゃべっているドイツ語を聴いて言いました。「 すごいね、みんなちゃんとお腹から声が出ている!」 ドイツ語の意味は全く解らないのですが、朗々とした響きに感動したのです。
深く息を吸うこと、しっかりと顔を上げること、そして音の響きを楽しむことが外国語への第一歩です。
私の趣味は、バード・ウォッチングとバード・リスニング(?)です。
ウグイスのことをドイツ語では「Japanseidensänger」と言います。 訳すと「日本に生息する絹の歌い手」になります。 あの小さな体からは想像できないような声量で滑らかに、そして歯切れ良く歌います。
まだ白い雪が残るここ白樺湖でも、もうすぐウグイスの美しい歌が聴けるでしょう。
私達もベル・カントで応じましょう!