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fanとfunの違いは?

日本の中学で3年間、高校で3年間、大学で4年間、合計10年間英語を学んでも解らず、謎のままであったことが多くあります。一つは「fan」と「fun」の違いです。「Fan」(前舌開母音)は「声援を送ってくれる人」で「fun」(後舌半開母音)は「楽しい」なので意味はかなり違うはずですが、先生の発音では全く違いがありません。「prayer」と「player」、も意味が「ものすごく」違うのですが、カタカナ英語では同じに聞こえます。Firm(会社)とfarm(農園)の発音は同じなのだろうか?積荷を運ぶトラックと陸上競技のトラックも同じなのだろうか?十年経っても謎はますます深まるばかりでした。

 ドイツ語についても音の壁(Schallmauer)はあります。 「Glück(幸福)とGurke(きゅうり)が区別できない!!」と嘆く人もいました。明治時代の人たちはドイツ語の人名を何とかカタカナで表現しようとして「ギョエテ」や「シルレル」を考え出しました。GoetheやSchillerが聞いたとしても多分、誰のことを言っているのか判らないでしょうね。

 母語にはない不思議な音、美しい音を日々しっかり練習して心と体をリフレッシュしましょう!

Refresh your Spirit!

Erquick deine Seele!

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おいしい料理で外国語を

世界各地で戦争・紛争が続き、毎日のように地震や雷雨、台風などのニュースを聞く今日この頃です。こんな時、ほんのちょっと目先を変えてホッとできるのが「お料理」の時かも知れません。

私は、お料理自体は超初心者ですが時々、外国語(ドイツ語か英語)でアウトプットをしながらカラフルな食材や、まな板、フライパンと楽しい時を過ごしています。

朝食の時はこんな感じです。

「First I have to make some coffee. Wow, wonderful aroma! Now, I am going to peel this beautiful green kiwi. 」

コーヒーの香りやキウイの手触りを感じ、手を動かしながら言葉を発します。

昼食の時はこんな感じです。

「I’m gonna slice this big onion now. I’m gonna slice these  tomatoes now. I’m gonna chop some garlic now. I’m gonna add some salt and green pepper. And now, I’m gonna fry this. Okay, now, I have to turn down the heat a little bit! 」

 

最後の文は「少し弱火にしないといけない!」という意味ですが、こういうごく身近な表現も意外と学校英語には出てこないのではないでしょうか?食材の魅力やスパイスの風味、 ジュージューという音、そして空間に広がる豊かな香りをシンプルな文が伝えます。

 

お料理番組は「宝の山」です。野菜や果物、肉類などの食材 (ingredients/Zutaten)の名称だけではなく、スパイスの名前や、いろいろな味( spicy, hot, mild, salty, creamy, crisp, tender etc.)をぴったりと表現する言葉が使われています。

この夏は、ぜひおいしい料理で生きた外国語を身につけましょう!

 

p.s. 英語のお料理番組ではドイツ系英国人のシェフであるRick Steinのものが特にお勧めです。インドやスペイン、日本など世界各地の料理を楽しく紹介していますよ!

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「よろしくお願いします!」はどう訳す?

 国連での会議の休憩時間、同僚の日本語同時通訳者たちと「よろしくお願いします!」をどう訳すかについて雑談をしたことがあります。 あっという間に10通り以上の可能性があることが分かりました。「Nice to meet you!」 (Freut mich, Sie kennenzulernen!)「Let’s keep in touch!」 (Bleiben wir in Kontakt!)「 We look forward to working with you!」 (Ich freue mich auf eine gute Zusammenarbeit mit Ihnen !) 「I am counting on you!」(Ich zähle auf dich) から単に「Thank you!」 (Danke!) まで! 

 日本語には他にも、「おもてなし」「お世話になりました」「お疲れ様」「すみません」「いただきます」「困った時はおたがいさま」など普段、私たちは何気なく使っているのですが、ひとたび外国語に訳そうとすると、とんでもなく奥深い意味が現れてくる言葉がたくさんあります。

  通訳者や翻訳者はいつも「翻訳不可能性」の壁にぶつかりながら言葉の奥にある宇宙を探検します。毎日が新発見です。

 ゲーテは「外国語を知らない人は母国語が見えていない。」と語りました。逆に言えば、外国語を学ぶことで、母語の不思議さ、面白さが見えてきます。 ゲーテはドイツ人ですが、彼の英語はシェイクスピアの作品を翻訳できるほどでした。逆に英国人女性 J.K. ローリングは若い時にフランス語とドイツ語を一生懸命学びました。それがハリーポッターの独自の世界に生きているのかも知れませんね。

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ウグイスの声と語学

中学、高校、大学と日本で10年間も語学を学びましたが、授業ではみんなほとんど下を向いていました。一度も「発声」について教えてもらった記憶がありません。

  同居していた叔母は、中学の音楽の先生で声楽家でもありました。 テレビで一緒に 字幕版の西部劇を見ていた時に、彼女が言った言葉を今でもよく覚えています。 「英語は発声が全然違うね!」

初めてウィーンの私達を訪れた時も、現地の人たちがしゃべっているドイツ語を聴いて言いました。「 すごいね、みんなちゃんとお腹から声が出ている!」 ドイツ語の意味は全く解らないのですが、朗々とした響きに感動したのです。

 深く息を吸うこと、しっかりと顔を上げること、そして音の響きを楽しむことが外国語への第一歩です。

 私の趣味は、バード・ウォッチングとバード・リスニング(?)です。

ウグイスのことをドイツ語では「Japanseidensänger」と言います。 訳すと「日本に生息するの歌い手」になります。 あの小さな体からは想像できないような声量で滑らかに、そして歯切れ良く歌います。

 まだ白い雪が残るここ白樺湖でも、もうすぐウグイスの美しい歌が聴けるでしょう。

私達もベル・カントで応じましょう!

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新たな挑戦

皆さんは、今、何かに挑戦したいと考えることはありませんか。

昨今の日本の多くの人が多忙な日々を過ごし、それ故自分の時間が中々確保できない状態かと思います。

 私も、日々社会の歯車のひとつとなり労働する中で自分のために使う時間を獲得することがどれほど難しいのかを痛感しております。

 しかし、新たに挑戦し続けることは人生を豊かにするという面から考えるととても重要だと考えています。

 例えば、小さなことからでも少しずつ実行に移せば、より豊かに日々を過ごすことができるのではないでしょうか。

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 具体的な例でよく耳にするのは、朝20分早く起きてウォーキングに行く、通勤の駅を一駅分歩いてみる、空いた時間に資格勉強をする…など。

 語学学習に取り組む方も多いですね。

 語学学習に挑戦する・継続するという観点からお伝えすると、Birken Communicationsでは、YouTubeのように移動中でも学習できるコンテンツをご用意しているので、もしこちらをご覧になっている方の中に「語学学習を始めたい」と考えている方がいたらとてもオススメです。

 また、全てオンラインで完結するサービスなので多忙な時間の合間にオンラインでレッスンを受講することができます。

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 多忙が理由で、何かを始めることができないと言うのはとてももったいないことです。

 皆さんが新たな一歩を踏み出し、より豊かな日々を送ることができるよう心より祈っております。

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シュリーマンと外国語

シュリーマン(1822~1890)は古代国家「トロイ」の遺跡の発見者として知られるドイツの考古学者です。

彼は家庭の事情で14歳の時に高校を中退し、故郷を離れてひとり働きに出ました。 朝5時から夜11時まで食料品店の清掃作業や、倉庫でのきつい仕事です。19歳で失業し、体も壊してしまいました。

 

一文無しで各地を転々とした後、アムステルダムで何とか定職を得、時間にほんの少し余裕ができます。その時、彼が暖房もない寒い屋根裏部屋で始めたのが「生きた外国語の学習」です。

 

先ずは英語から始めました。毎日、大きな声で思い切り音読しました。 良い文章をたくさん覚えて先生の前で暗唱しました。 そしてわずか半年で英語の基礎を身に付けたのです。

 

次の半年でフランス語も身につけました。暗唱で記憶力が、どんどん鍛えられたので、その後はオランダ語、スペイン語、イタリア語、ポルトガル語を習得するのにそれぞれ6週間しか要しなかったそうです。

 

毎日、全身で音読と暗唱をしているうちに、いつの間にか呼吸器疾患も完治していました。

(「古代への情熱」村田数之亮 訳、岩波文庫)

 

シュリーマンは後に、英国総領事の支援を得て幕末の日本を旅し、フランス語で著した旅行記(1865年)で当時の横浜や八王子、そして江戸の魅力を生き生きと描いています。

 

人生の苦しい時期に、古代ギリシャに倣って見出した語学学習法は、彼が子供の頃から思い描いてきた夢の実現への一歩になったに違いありません。

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Honoka Suganuma Honoka Suganuma

Welcome to Japan!

最近、日本へ観光にいらっしゃる外国の方が増えたように感じます。

電車の中、歩いている道、観光地、ショッピング施設の中…といった場所で、様々な国の方をお見かけすることが増えたように感じます。

そう言った光景を拝見すると、昔からよく街行く人に声をかけられることが多く、その中には外国の方からも声をかけられることが多々あったことを思い出します。

実際に、日本の鉄道や地図は複雑で、初めて日本に来た方だと戸惑いを隠せないこともあるのではないかと思います。

そのような方から"Excuse me?"と声をかけられ、道案内をした経験が何度もあるのですが、自然と「せっかく日本に来てくれたのだから思い切り楽しんでたくさんの思い出を作って帰っていただきたい。」と感じるようになりました。

お声がけくださった外国の方は、英語でご案内ができることを知ると表情がパッと明るくなり、安心した様子を見せてくださることもあります。

このことは、これまで培ってきた語学のスキルを通して、誰かをサポートしたり、手助けすることができていると感じる良い機会であったと言えると考えています。

微力ではございますが、声をかけてくださった方々にとって不安ばかりの旅ではなく、楽しい思い出を作るための旅になる一助を担えていれば幸いです。

Birken Communications

事務・広報

菅沼歩乃佳

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ブータンの子供達の英語

ヒマラヤ山脈の小さな王国ブータン。

GNH(国民総幸福量)で知られています。GDPでは測れないものの大切さを教える国です。

教育立国、英語重視でも知られていて、ブータンの子供たちは小学校の時から社会科や理科も英語で学んでいます。みんなとても素晴らしい英語を楽しそうに話します。

 

子供達に「どんな時に幸せを感じますか?」という質問を投げかけると、ある子は 「Learning new things with my friends.」(友達と一緒に何か新しい事を学ぶ時。) と答えました。毎日、険しい山道を何時間も歩いて学校に通う子供達もいます。それでも彼らは学校に行けること自体がとても幸せと感じているのです。

 

「When someone is happy because of me, I feel happy.」(自分がそこにいることで誰かが喜んでくれる時、私も幸せ。)という子供もいました。

 

年配の人達が話すのはゾンカ語ですが、子供達はみんなバイリンガルで、市場などではそこにいる子供達が率先してゾンカ語と英語の通訳をしてくれます。 外国語で人に何かを伝え、人の役に立てることが嬉しくて仕方ないと言う気持ちが伝わってきます。

 

ブータンの子供たちは、英語の表現自体や文法だけではなく、自分を表現するために不可欠な「話の組み立て方」(レトーリック)と対話のためのコミュニケーション力を身に付けています。

 

英語力が彼らに広く深い知識を与え、彼らがブータンの象徴である鶴のように羽ばたいて行ってくれることを願います。

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生き生きしたオンライン

本日は、Birken Communicationsのコースではないのですが、同じメソッドを活用したあるオンライン・レッスンを見学して感じたことをお伝えします!

 10名弱の生徒さんのクラスでした。

まず、驚いたのがスムーズな授業進行についてです。

みなさん、手慣れたご様子でオンライン機能を利用されていて大変驚きました!

また、それぞれの生徒様がご用意してくださっている「マイク」「イヤホン」「ヘッドホン」のおかげで音質がとても良好でした。

 

オンラインレッスンで最も大切なのは、音の伝わり方と、顔や身振りの映像が鮮明に映ることであると感じました。

 

上記の通り、環境が整った中でレッスンを実施していたため、まるで教室の中にいるかのような気持ちになり在宅で受講していることを忘れてしまいそうになるほどスムーズなレッスンでした!

 

一部の生徒さんからは、「語学についてだけではなく、人生の楽しさのようなものも学べる。」とありがたいお言葉をいただき、大変励みになりました。

 

授業の中ではペアワークもあり、大学の授業のような朗らかな雰囲気の中、学ぶべきことを現代の技術を使って、主体的に習得していらっしゃるのが印象的でした。

 

朗らかな雰囲気の中にも、「話す時間、聴く時間」がはっきりと分かれているだけではなく、タイマーで時間を計測しながらプレゼンテーションを行うなど緊張感を感じる場面もあり、メリハリをつけて受講できることを実感しました。

 

今回のレッスン見学を通して、生徒様たちの楽しそうに学習されているご様子や習得している内容のレベルの高さに感動しました!

 

こちらをご覧になっている方にもぜひ、一度体験していただきたい素晴らしい時間でした!

 

結びに、この度レッスン見学を快く受け入れてくださったCEOをはじめ、生徒の皆様に心より感謝申し上げます。

 

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「音楽の都」ウィーン

「音楽の都」ウィーンは、語学のメッカ

ヨーロッパの真ん中に位置するオーストリア共和国の首都ウィーンは「音楽の都」として知られています。ハプスブルク帝国の首都として栄え、モーツァルトやベートーベン、ハイドンが不滅のシンフォニーを書き、ヨハン・シュトラウスが軽快なワルツやポルカを作曲しました。町のいたるところに作曲家の像があり、彼らの足跡をゆったりと辿ることができます。

意外と知られていないのは、ウィーンが多彩な言語の街でもあることです。 多民族国家の首都ウィーンで暮らす人達は常にいろいろな言語に接してきました。 そこに住む人達の名前も、ドイツ系、スラブ系、ハンガリー系、スペイン系、イタリア系、ユダヤ系など、とても多様です。

エリザベート皇后(Sissi)は、皇帝がハンガリー貴族を迎えた時にはドイツ語とハンガリー語の通訳をしたそうです。もちろん英語やフランス語にも堪能でした。 ウィーン大学では今もそのような伝統が生きていて、実用的な語学訓練を幅広く提供しています。私も、オーストリアの野党党首がフランスのテレビ番組で突然、見事なフランス語で喋り出して驚いたことがあります。EU(欧州連合)では、すべてのEU市民が母語プラス2つの言語をマスターする事を目標として掲げていますが、少なくともウィーンではそれが夢ではない気がします。日本も取り残されないようにしなくては!

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人命救助と語学

 日本では今、記録的な暑さが続いていて、熱中症で緊急搬送される人の数も増えています。

その人がもし、日本語が全くできない外国人だったらどうなるのでしょう?

本人はもちろん、救急車で駆けつけた救急隊員にも、受け入れ病院にとっても大変です。

あなたが、たまたまそこに居合わせたとして「大丈夫ですか?」 はどのように言ったら良いのでしょうか?

「めまいがする」、「頭痛がする」、「だるい」、「吐き気がする」、「息苦しい」、「 意識が遠のく」は何と言うのでしょうか?

その人の基礎疾患なども聴けるだけの必要最低限の医学用語をせめて英語で身に付けていれば、それを救急隊員に伝え、救急隊員はその情報を救急車の車内から病院に伝え、病院は到着前に準備を整えることができ、その異国からの訪問者を助けてあげられるかも知れません。  

パトリック・バボミアン(ストロングマン競技の世界チャンピオン)は語りました。「私は4歳の時に自動車事故で父と妹を失いました。 だから、もし自分が自動車事故の現場に居合わせ、人が車の下敷きになっていたら、その車を持ち上げて助け出せるようになりたいと思ってトレーニングを始めました。」

もしかしたら語学トレーニングにもそんなすごい力があるのかも知れませんね。

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私の生きがい

Aug 5

はじめまして!

おもてなしの日本語コース講師と事務、広報を担当している菅沼歩乃佳と申します。

初めてのBlog執筆なので少しだけ緊張しておりますが、お目通しいただけると幸いです。

*

私は、中央大学で吉村先生の授業を受講していました。

語学系の学部ではなかったにもかかわらず、吉村先生の講義を含めて週4回もドイツ語のレッスンがあるという恵まれた環境で学生時代を過ごしていたことがあります。

今考えると、全くの初心者としてドイツ語の世界に飛び込んだにもかかわらず、抵抗感を感じずスムーズに学び続けられたのは、吉村先生のレッスンで"Language is Music."を体感できたからだと考えています。

*

高校までは、知識の詰め込みだけで英語が得意だ!と感じていましたが、大学生になってからはこれが「通用しない」と痛感する日々でした。

留学生たちと暮らす国際寮にいたこともあり、自分の会話力の低さ、語学の知識だけしかないという浅はかさに落胆したことをよく覚えています。

しかし、週に3回吉村先生のレッスンを受講する中で、「単語を覚える」、「文法を覚える」だけでは語学に精通しているとは言えないということを学びました。

活きた言語、つまり「本当に使える、話せる言語」を身につけなければ何の意味もないのだと18歳の時に気づくことができたのです。

その気づきを得てからは、ドイツ語の知識を増やすだけではなく、発音をよりネイティヴに近づけるためにひたすら暗唱、ディクテーション、復習の日々を送りました。

自分で暗唱の精度を高めるだけではなく、クラスメイトの暗唱を聞き、客観的に学ぶことも欠かしませんでした。

その結果、自分でも驚きましたが無知識で飛び込んだドイツ語の世界が少しだけ自分に近づいてきたような気がしてくるのです。

新しい言語でも、繰り返し唱えることで耳と口が慣れてくるのです。

そうすると、新しい単語やフレーズに出会っても、「あのフレーズに似ているな…。」と感じ、新たな知識を身につけやすくなることを身をもって実感しました。

この学び方は、どの言語においても有効だと考えています。

オーストリアにドイツ語留学をした際も、自身の力不足を実感することもありましたが、言語面において苦労なく充実した生活を送ることができたので、この"Language is Music."の学び方は日本以外の場所での困難な状況にも対応できるのだと感じました。

*

この考えや経験を元に、主体的に楽しく学び続けることができているので現在でも言語の学習は私の生きがいのひとつとなっています。

大学時代に貴重な経験ができた上に、このようにBirken Communicationsに関わることができていることに、心より感謝しております。

出会うすべての方とのご縁を大切に、Birken Communicationsの発展に貢献していけたら幸いです。

Birken Communications

日本語講師

事務・広報担当

菅沼歩乃佳

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自転車屋さんで

Jul 30

私の祖父は、戦前から神戸の港で外国人観光客相手の商売をしていたそうです。

神戸港には、世界各地から大きな客船が入港していました。

戦争でビジネスは中断せざるを得なくなったのですが、現場で培った語学力は彼の中で生き続けていました。 私が小学生の頃、祖父に「『魚』のことは、英語でなんていうの?」と尋ねると「フイシ」と書いてくれました。「フィッシュ」よりも遥かに本物の英語に近いと思いません? 神戸には「メリケン波止場」という名所があります。「メリケン」の方が「アメリカン」よりも自然な米語にずっと近いと思いません?

戦後間もないある時、祖父が一軒の自転車屋さんの前を通りかかると、外国人のお客と店の人が大声で怒鳴り合っているのが聞こえました。外国人はフランス語で、自転車屋さんは日本語で怒鳴っています。 祖父が中に入って事情を聞いてみると、とても単純な誤解であったということがわかりました。 どういう誤解だったのかは私たちにも伝わっていないのですが、祖父がフランス語で説明してあげるとそのフランス人は満面の笑みでお礼を言い、最後には自転車屋さんとすっかり仲良くなって握手を交わしたそうです。

 

主よ、私をあなたの平和の道具として下さい。(アシジのフランシスの祈り)

Seigneur, faites de moi un instrument de votre paix

Herr, mach mich zu einem Werkzeug deines Friedens

Lord, make me an instrument of your peace.   (Prayer of Francis of Assisi)

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