「音楽の都」ウィーン

「音楽の都」ウィーンは、語学のメッカ

ヨーロッパの真ん中に位置するオーストリア共和国の首都ウィーンは「音楽の都」として知られています。ハプスブルク帝国の首都として栄え、モーツァルトやベートーベン、ハイドンが不滅のシンフォニーを書き、ヨハン・シュトラウスが軽快なワルツやポルカを作曲しました。町のいたるところに作曲家の像があり、彼らの足跡をゆったりと辿ることができます。

意外と知られていないのは、ウィーンが多彩な言語の街でもあることです。 多民族国家の首都ウィーンで暮らす人達は常にいろいろな言語に接してきました。 そこに住む人達の名前も、ドイツ系、スラブ系、ハンガリー系、スペイン系、イタリア系、ユダヤ系など、とても多様です。

エリザベート皇后(Sissi)は、皇帝がハンガリー貴族を迎えた時にはドイツ語とハンガリー語の通訳をしたそうです。もちろん英語やフランス語にも堪能でした。 ウィーン大学では今もそのような伝統が生きていて、実用的な語学訓練を幅広く提供しています。私も、オーストリアの野党党首がフランスのテレビ番組で突然、見事なフランス語で喋り出して驚いたことがあります。EU(欧州連合)では、すべてのEU市民が母語プラス2つの言語をマスターする事を目標として掲げていますが、少なくともウィーンではそれが夢ではない気がします。日本も取り残されないようにしなくては!

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